~個別受注生産での適正在庫・安全在庫の設定~


個別受注生産において、かつては共通部材のウエイトが小さいことから在庫管理をほとんど行って来なかった企業もあるかと思います。
そして製品のリードタイム及びコスト競争力向上のために共通在庫を増やそうと努力されている企業が増えて来たと思われます。
そうした時に在庫は欠品しなければよいと多めに確保しがちですが、気づいたら相当の金額が共通在庫として計上されなんとかしなければと思い始めている企業も増えて来たかと思われます。

意識の高い経営者の方々は、見込生産での発注点管理をまずやってみようではないかとトライされ、計算式通りの適正在庫を求めるが、世界中で上手く行っている企業はほとんどないかと思われます。

見込生産と個別受注生産の発注点管理において、大きく下記2点の違いを理解して管理手法を変える必要があります。
1点目は、見込生産のように使った分だけ発注すると、部品の調達リードタイムが長いと間に合わず欠品してしまうことから、将来の納品される時点で適正在庫になるよう仕掛けをする必要があります。
2点目は、見込生産ではある部材が満遍なく使用されるが、個別受注生産ではある時はある部材が使われて、ある時は全く使われないことがあることから、単純に過去の全体の使用量を用いると、ある部材は過剰在庫となってしまいます。
そのため過去の案件の特性を排除して安全在庫を設定する必要があります。

真面目に個別受注生産での在庫の発注を考えた工場においては1点目の管理までは試みている工場が多いかと思いますが、その後、また属人的に戻ってしまうのは、2点目の安全在庫を正しく設定できている工場がほとんど皆無だからです。

適正在庫設定による発注点管理をすることは、在庫を削減できるという経営的メリットだけでなく、担当者の属人的な判断を無くすことにより、どれくらい発注をしようかとムダに悩む時間及び、ムダに購入してしまった部材の解消に向けた営業、設計、製造部門などを巻き込んだ削減活動のムダも回避することができ生産性を向上することができるだけでなく、何よりも属人的に過剰に購入してしまった在庫担当者がメンタルに陥ってしまうのを回避することができます。

もし貴社の在庫の発注管理が属人的で、ある時欠品したから多めに発注しておこうとされている状態で改善したいと望まれていらしたら、弊社による適正在庫を設定するだけで30%削減できる見込みがございますので是非弊社にお任せください。 

弊社の管理手法を適用した工場は、適用後、在庫を1/3削減でき、その後この管理手法を用いていた10年間に渡り適正在庫で推移した実績があります。